亡くなった人のLINEはどうなる?トーク履歴を残す方法と削除の手順【行政書士解説】

故人のLINEアカウントはどうすればいい?引き継ぎと削除の手続き方法

ご家族が亡くなったあと、スマホに残ったLINEをどうすればいいのか、迷っていませんか。「このまま放置していいのだろうか」「親とのやりとりを消したくない」「ある日、トークに『退出しました』と出て驚いた」。どれも、多くのご遺族が抱える悩みです。

この記事では、故人のLINEアカウントが放置するとどうなるのか、トーク履歴を残すにはどうすればいいのか、削除したい場合はどう申請するのかを、順番に整理します。

この記事のポイント

  • 故人のLINEは、手続きをしなければそのまま残る。削除は必須ではない
  • アカウントを家族が引き継ぐことはできない。LINEは本人だけが使えるサービス
  • 故人のアカウントが削除されても、自分のスマホに残っているトーク履歴は消えない
  • 削除を希望する場合は、LINEの問い合わせフォームから申請する
深沢文敏・家族資産コンシェルジュ・行政書士・宅地建物取引士

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深沢 文敏

家族資産コンシェルジュ|行政書士(登録番号 第14130403号)・宅地建物取引士
クロフネ行政書士事務所 代表/さいたま市大宮区

📰 メディア掲載 50媒体超 📚 著書 3冊 🏠 郡山居住・不動産所有経験あり

一部上場企業を退職後、行政書士として独立。法務書類の作成権限を持つ行政書士と、不動産売買を媒介できる宅地建物取引士の両資格を保有。郡山市(開成・鶴見坦エリア)に居住し、マンションを所有していた経験から、地方都市の不動産が抱える課題を現場感覚で把握している。日本経済新聞・朝日新聞・NewsPicks・TBS NEWS DIGほか50媒体超に掲載。

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基本知識:故人のLINEアカウントはどうなるのか

手続きをしなければ、アカウントはそのまま残る

LINEが利用者の訃報を自動的に把握することはありません。そのため、ご家族が何もしなければ、故人のアカウントは友だちリストにもトーク一覧にも残り続けます。

LINEは、亡くなった方のアカウントの削除は必須ではないとしています。急いで消す必要はありません。まずは落ち着いて、残したいものがないかを確かめてから決めましょう。

家族がアカウントを引き継ぐことはできない

LINEは、登録した本人だけが使えるサービスです。ご家族であっても、故人のアカウントを引き継いで使い続けることはできません。故人と友だちだった方々のプライバシーを守るという意味もあります。

LINEの「アカウント引き継ぎ」という機能は、同じ人が機種変更するときに新しい端末へ移すためのもので、名義を家族に移す制度ではありません。故人の電話番号や認証情報を使ってご家族の端末に移そうとすると、データが消えるだけでなく、本人になりすます行為とみなされるおそれがあります。

「退出しました」「メンバーがいません」と表示されたら

故人とのトークルームに、ある日「◯◯が退出しました」「メンバーがいません」と表示されて驚く方がいます。これは、相手のアカウントが存在しなくなったことを意味します。

ただし、必ずしもご家族の誰かが削除したとは限りません。LINEは電話番号ひとつにつきアカウントがひとつという仕組みのため、故人の携帯を解約し、その番号が別の人に割り当てられて新しくLINEに登録されると、故人のアカウントが使えなくなることがあります。

表示が変わっても、トーク履歴は消えません

相手のアカウントが削除されると、名前は「Unknown」に、アイコンは初期の画像に変わり、友だちリストからも消えます。ただし自分のスマホに残っているトークのやりとりは消えません。送られてきたメッセージや写真は、そのまま読み返せます。ただ、新しくメッセージを送ることはできなくなります。

LINEに「追悼アカウント」の機能はありません

FacebookやInstagramには、亡くなった方のアカウントを追悼用に切り替える機能があります。一方、LINEには追悼アカウントにあたる機能はありません。そのままにしておくか、削除するかの二択になります。

Instagramの追悼アカウントについては、故人のInstagramを追悼アカウントにする方法で説明しています。

今すぐできる対処法

手順1:削除する前に、残したいものを保存する

いったんアカウントが削除されると、友だち、グループ、トーク履歴、購入したスタンプなどは元に戻せません。急いで削除せず、先に手元に残せるものを確保しましょう。

残す方法できること
スクリーンショット最も確実。残したいやりとりを画像として保存できる
トーク履歴の送信(テキスト出力)トークルームのメニューから、履歴をテキストファイルとして書き出し、メールなどで自分に送れる
写真・動画の保存トーク内の写真や動画を、端末に保存する。ただし送信から時間がたつと閲覧できなくなることがある
アルバム・ノートグループのアルバムに入っている写真を、端末に保存しておく

ここで言う「残す」は、あなたのスマホに残っている、あなたと故人とのやりとりを保存することです。故人の端末にログインして、故人と他の方とのやりとりを見ようとするのは避けてください。故人と連絡を取り合っていた方々のプライバシーに関わります。

手順2:故人のスマホは、すぐに解約・初期化しない

故人のスマホには、LINE以外にも銀行、証券、サブスク、公共料金など、手続きの手がかりが残っています。回線を解約すると、SMSによる本人確認ができなくなり、ほかの手続きが進まなくなることもあります。

スマホが開かない場合は、亡くなった親のスマホが開かないときの対処法を確認してください。携帯料金の支払いについては、亡くなった人の携帯料金は誰が払うのかで説明しています。

手順3:削除したい場合は、LINEの問い合わせフォームから申請する

アカウントの削除を希望する場合は、LINEの公式ヘルプにある問い合わせフォームから連絡します。ご家族であっても、故人になりかわってアプリの設定画面から削除することは想定されていません。

なお、LINEの公式ヘルプでは、本人以外からの問い合わせは回答に時間がかかる場合や、回答できない場合があるとされています。

削除する前に確認したいこと

  • 残したいトークや写真は保存できているか
  • ほかのご家族と、削除することを話し合ったか(一度消すと戻せません)
  • LINEアカウントに連携している、ほかのサービスがないか
  • 故人が個人事業主だった場合、仕事のやりとりや顧客とのグループが含まれていないか

LINE Payの残高はどうなるのか

LINE Payは、2025年4月30日をもって日本国内でのサービスを終了しています。残高のPayPayへの移行や銀行口座への出金の受付も、同年4月に終了しました。それ以降は、法律に基づく払戻しの公告により、指定の銀行口座への払戻し対応が案内されています。

現在、LINE上で使われている決済サービスはPayPayです。手続きは故人のスマホ決済(PayPayなど)の解約を確認してください。なお、電子マネーの残高は相続財産にあたるため、使ってしまう前に金額を確認し、ほかの相続人と共有しておきましょう。

具体的なトラブル事例(一般化した事例です)

携帯を解約したら、母のLINEが消えていた

母親を亡くしたEさんは、諸手続きが落ち着いたところで携帯電話を解約しました。数か月後、母親とのトークを読み返そうとしたところ、名前が「Unknown」に変わっていました。番号が別の人に渡り、その方がLINEに登録したためと考えられます。幸いトークのやりとりは残っていましたが、アイコンの写真は見られなくなっていました。

急いで削除して、写真を失った

父親のアカウントを「早く整理しなければ」と考えたFさんは、削除を申請しました。あとから、父親が家族グループのアルバムに入れていた旅行の写真を保存していなかったことに気づきましたが、元に戻すことはできませんでした。

専門家に相談すべきケース

LINEの整理そのものは、ご家族だけで進められます。次のような場合は、専門家に相談すると全体の見通しが立てやすくなります。

こんなとき相談先
LINEのほかにも、契約やアカウントがどれだけあるか分からない。何から手をつければいいか整理したい行政書士(デジタル遺品の棚卸し、戸籍の収集、遺産分割協議書の作成)
不動産の名義変更(相続登記)がある司法書士
相続人の間で意見が対立している。トークの内容が争いの証拠になりそう弁護士
相続税の申告が必要そう税理士

見送ったあとの手続きと、これからの備え

ご家族を亡くされたあとの手続きは、ひとりで抱えるには多すぎます。いまのお困りごとと、この先の備え。どちらからでもご相談いただけます。

いま、手続きで手が止まっている方へ

スマホやネットのアカウント、解約できていない契約、相続に必要な書類。状況をうかがい、何から手をつければよいかを一緒に整理します。

※パスワードの解析やロック解除の代行は行っていません。登記・税務・相続トラブルは、提携する各専門家へおつなぎします。

残されたお母さま・お父さまのために

今回の手続きで苦労したことは、次に備えておけることでもあります。実家のこと、お金のこと、スマホの中身。親御さんがお元気なうちに、決まっていることと手つかずのことを確かめておきませんか。

親と実家のみらい診断を受ける

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クロフネ行政書士事務所|行政書士・宅地建物取引士 深沢文敏

よくある質問

Q. 故人のLINEは必ず削除しなければいけませんか?

A. 必須ではありません。そのままにしておくこともできます。ただ、乗っ取りなどを心配される場合は、削除を検討してもよいでしょう。

Q. アカウントを削除すると、友だちに通知が届きますか?

A. 「亡くなりました」といった通知が届くことはありません。友だちリストから消え、トーク画面の表示が変わるだけです。訃報は、LINE以外の方法でお伝えください。

Q. 故人のトーク履歴を復元できますか?

A. 故人がバックアップを取っていなければ、復元は困難です。手元に残っているのは、あなたのスマホにある、あなたと故人とのやりとりだけになります。

Q. 故人のパスワードが分からないのですが、解析してもらえますか?

A. 当事務所では、パスワードの解析やロック解除の代行は行っていません。まずは契約している通信キャリアの窓口にご相談ください。

Q. 故人が管理していたグループはどうなりますか?

A. 故人のアカウントが削除されると、そのメンバーはグループから外れます。グループ自体は、残ったメンバーで続けられます。

デジタル遺品の整理や相続手続き全体について、クロフネ行政書士事務所が初回無料でご相談を承ります。

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まとめ

故人のLINEは、放置してもそのまま残ります。削除は必須ではないため、まずは残したいやりとりや写真を保存することを優先してください。一度削除すると、元には戻せません。

そして、ご自身のLINEについても考えてみてください。今回「もっと早く分かっていれば」と感じたことは、そのまま次への備えになります。故人のアカウントや契約の手続き全体は、故人のアカウント・デジタル遺品の手続きまとめで確認できます。