故人のInstagram追悼アカウントのやり方|申請手順と削除依頼の違い【行政書士解説】

亡くなった家族のInstagram、追悼アカウント・削除依頼の手順まとめ

亡くなった家族のInstagramは、「追悼アカウント」に切り替えるか、「削除」するかのどちらかを選べます。追悼アカウントは家族や友人なら申請でき、投稿は思い出としてそのまま残ります。削除を申請できるのは近親者だけで、続柄を示す書類が必要です。それぞれのやり方と、選ぶときの考え方を整理します。

この記事のポイント

  • 追悼アカウントは、家族や友人がInstagramのヘルプセンターから申請できる
  • 削除を申請できるのは近親者だけ。続柄や死亡を示す書類が必要
  • 追悼アカウントになると名前の横に「追悼」と表示され、誰もログインできなくなる
  • 家族でも故人のアカウントにログインして使うことはできない

基本知識:Instagramには「追悼アカウント」の仕組みがある

追悼アカウントと削除の違い

追悼アカウント削除
申請できる人家族または友人近親者のみ
必要な証明亡くなったことが分かるもの(訃報記事へのリンクなど。画像で死亡診断書を添付することもできる)死亡診断書、故人の出生を示す書類、故人の代理人であることを示す書類など
投稿や写真そのまま残るすべて消える
向いている人故人の投稿を思い出として残したいアカウントを整理して閉じたい

追悼アカウントになると、どう変わるか

  • プロフィールの名前の横に「追悼」と表示される
  • 誰もログインできなくなる。家族であってもログイン情報は教えてもらえない
  • これまでの投稿、フォロワー、コメント、「いいね!」は変更できない形で残る
  • 「検索」などの公開スペースには表示されなくなる
  • ダイレクトメッセージで故人に写真や動画を送ることはできる

家族でもログインして使うことはできない

Instagramでは、本人以外がアカウントにログインして投稿することはポリシー違反とされています。故人との関係にかかわらず、ログイン情報が家族に開示されることもありません。Facebookの「追悼アカウント管理人」のように、生前に管理を任せる人を指定する機能もないため、家族にできるのは「追悼アカウントにする」か「削除する」かの申請です。

今すぐできる対処法

手順1:追悼アカウントにするか、削除するかを家族で決める

迷ったら、まず追悼アカウントにするのが無難です。投稿が残るので、気持ちが落ち着いてから改めて削除を考えることもできます。反対に、一度削除すると投稿は元に戻せません。きょうだいなど、ほかの家族の気持ちも確かめてから決めましょう。

手順2:追悼アカウントのやり方

Instagramのヘルプセンターで「追悼アカウント」と検索すると、亡くなった方のアカウントを報告する申請フォームが案内されます。主な入力項目は次のとおりです。

  1. 申請するあなたの氏名とメールアドレス
  2. 亡くなった方の氏名と、Instagramのユーザーネーム
  3. 亡くなった日付
  4. 亡くなったことが分かるもの(訃報記事やニュース記事へのリンクなど。一般の方は訃報記事が出ないことも多いので、死亡診断書などの画像を添付する方法もあります)

送信後、Instagram側で内容が確認され、追悼アカウントに切り替わります。

手順3:削除のやり方

削除の申請フォームも、同じくヘルプセンターから案内されます。追悼アカウントの入力項目に加えて、故人のアカウントへのリンクと、近親者であることを示す書類が求められます。案内されている書類は、死亡診断書、故人の出生を示す書類、故人や財産の代理人であることを示す書類などです。日本では、続柄が分かる戸籍謄本などを用意しておくと対応しやすくなります。

削除を申請する前に

削除すると、投稿した写真や動画はすべて消えます。残したい写真があれば、申請の前に保存しておきましょう。あなたに送られたダイレクトメッセージの写真や、ご家族のスマホに残っている写真も見直しておくと安心です。故人のアカウントにログインして保存しようとするのは避けてください。

具体的なトラブル事例(一般化した事例です)

母親を亡くした長女が、気持ちの整理のためにすぐ削除を申請したところ、あとから妹に「旅行の写真を見返したかった」と言われ、気まずくなってしまったという相談があります。削除した投稿は元に戻せません。まず追悼アカウントにしておけば、家族の気持ちがそろってから改めて判断できました。

また、Instagramを使っていたことを家族が知らず、しばらくたってから知人の「誕生日おめでとう」のコメントで気づいたという事例もあります。故人のスマホに入っているアプリや、メールに届いている通知を一度見直しておくと、こうした見落としを防げます。

生前にできる備え

Instagramは、60代の利用率が2年間で22.6%から34.7%に伸びており(出典:総務省「令和7年版 情報通信白書」)、親世代にとっても身近なSNSになりつつあります。もしものときに「追悼アカウントで残してほしいか」「削除してほしいか」を、元気なうちに家族へ伝えておくだけでも、残された家族の迷いは大きく減ります。エンディングノートに、使っているSNSとその希望を書いておくのもおすすめです。

専門家に相談すべきケース

Instagramの申請そのものは、ご家族で進められます。次のような場合は、専門家に相談すると全体の見通しが立てやすくなります。

こんなとき相談先
Instagramのほかにも、SNSや契約がどれだけあるか分からない。削除申請に使う書類の準備に手が回らない行政書士(デジタル遺品の棚卸し、戸籍の収集、申請に使う書類の準備)
故人がInstagramで商品を販売するなど、仕事に使っていた行政書士・税理士(取引の整理、相続財産の確認)
アカウントの扱いをめぐって家族の意見が対立している弁護士

見送ったあとの手続きと、これからの備え

ご家族を亡くされたあとの手続きは、ひとりで抱えるには多すぎます。いまのお困りごとと、この先の備え。どちらからでもご相談いただけます。

いま、手続きで手が止まっている方へ

スマホやネットのアカウント、解約できていない契約、相続に必要な書類。状況をうかがい、何から手をつければよいかを一緒に整理します。

※パスワードの解析やロック解除の代行は行っていません。登記・税務・相続トラブルは、提携する各専門家へおつなぎします。

残されたお母さま・お父さまのために

今回の手続きで苦労したことは、次に備えておけることでもあります。実家のこと、お金のこと、スマホの中身。親御さんがお元気なうちに、決まっていることと手つかずのことを確かめておきませんか。

親と実家のみらい診断を受ける

無料・質問に答えるだけで準備状況がわかります

クロフネ行政書士事務所|行政書士・宅地建物取引士 深沢文敏

よくある質問(FAQ)

追悼アカウントは誰が申請できますか?

家族だけでなく、友人も申請できます。亡くなったことが分かる訃報記事へのリンクなどを添えて、Instagramのヘルプセンターから申請します。

削除は誰でも申請できますか?

削除を申請できるのは近親者だけです。死亡診断書や、故人との関係・代理人であることを示す書類が求められます。

追悼アカウントにすると、投稿はどうなりますか?

投稿やフォロワー、コメントはそのまま残ります。名前の横に「追悼」と表示され、誰もログインできなくなります。「検索」などの公開スペースには表示されなくなります。

家族が故人のアカウントにログインしてもいいですか?

できません。本人以外がログインして使うことはInstagramのポリシーに反します。家族であってもログイン情報は開示されないため、追悼アカウントか削除の申請で対応します。

迷ったらどちらを選べばいいですか?

迷ったら、まず追悼アカウントにするのが無難です。投稿が残るので、家族の気持ちがそろってから改めて削除を考えることもできます。削除した投稿は元に戻せません。

まとめ

亡くなった家族のInstagramは、追悼アカウントにするか削除するかを選べます。追悼アカウントは家族や友人が申請でき、投稿は思い出として残ります。削除は近親者だけが申請でき、書類の提出が必要です。迷ったときは、まず追悼アカウントにしておくと、あとから家族で考え直す余地が残ります。

ほかのSNSの手続きはFacebookの追悼アカウント、亡くなった人のLINEはどうなる?で解説しています。手続き全体の一覧は故人のスマホ・アカウント手続き一覧にあります。

深沢文敏・家族資産コンシェルジュ・行政書士・宅地建物取引士

AUTHOR

深沢 文敏

家族資産コンシェルジュ|行政書士(登録番号 第14130403号)・宅地建物取引士
クロフネ行政書士事務所 代表/さいたま市大宮区

📰 メディア掲載 50媒体超 📚 著書 3冊 🏠 郡山5年在住・震災経験

一部上場企業を退職後、行政書士として独立。法務書類の作成権限を持つ行政書士と、不動産売買を媒介できる宅地建物取引士の両資格を保有。郡山市(開成・鶴見坦エリア)に5年間居住し、東日本大震災を現地で経験。日本経済新聞・朝日新聞・NewsPicks・TBS NEWS DIGほか50媒体超に掲載。

→ 実家承継ワンストップサービスの詳細を見る