実家を残す場合と売る場合、トータル費用はどちらが得か

実家を残す場合と売る場合、トータル費用はどちらが得か

実家を残す・売る・貸す、費用で比較するとどれが得か|判断基準とシミュレーション

実家や空き家を「このまま残す」「売る」「貸す」——どれが費用面で得なのか、結論が出せずにいる方は少なくありません。管理を続けた場合・売却した場合・賃貸に出した場合のトータル費用を、シミュレーションの立て方も含めて、行政書士・宅地建物取引士の深沢文敏が解説します。

深沢文敏・家族資産コンシェルジュ・行政書士・宅地建物取引士

AUTHOR

深沢 文敏

家族資産コンシェルジュ|行政書士(登録番号 第14130403号)・宅地建物取引士
クロフネ行政書士事務所 代表/さいたま市大宮区

📰 メディア掲載 50媒体超 📚 著書 3冊 🏠 郡山5年在住・震災経験

一部上場企業を退職後、行政書士として独立。行政書士と宅地建物取引士の両資格を保有し、法務と不動産の両面から実家の判断材料を提供する。郡山市(開成・鶴見坦エリア)に5年間居住し、東日本大震災を現地で経験。日本経済新聞・朝日新聞・NewsPicks・TBS NEWS DIGほか50媒体超に掲載。

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📋 この記事でわかること

  • 「残す」場合の年間コスト(管理費用・固定資産税・保険料)の考え方
  • 「売る」場合にかかる費用と、譲渡所得税・特別控除の考え方
  • 「貸す」場合の初期費用・継続コストと、費用シミュレーションの立て方

執筆:行政書士・宅地建物取引士 深沢文敏(行政書士登録番号:第14130403号/宅建士登録番号:埼玉県知事(登録)第027296号)|クロフネ行政書士事務所|qulofune-office.jp

✍️ この記事を書いた理由

「思い出があるから残したい」という気持ちと、「費用面ではどちらが得か」という現実的な問いは、両方とも大切です。感情の話と費用の話を切り分けて整理できるよう、まずは費用面の比較の仕方をお伝えします。

「なんとなく残す」が一番コストがかかる。今知っておくべき3つの数字

毎年発生

固定資産税・都市計画税・保険料・管理費用は、実家を残す限り毎年発生し続けます。

3,000万円

相続空き家の特別控除。要件を満たせば売却時の税負担を大きく抑えられます(令和9年12月31日までの譲渡)。

3つの選択肢

「残す」「売る」だけでなく「貸す」という選択肢も比較対象に入れる価値があります。

出典:国土交通省「空き家の発生を抑制するための特例措置」

「残す」場合、年間の費用はどのくらいかかりますか?

固定資産税・都市計画税に加え、火災保険料、管理会社への委託費用(自主管理の場合は交通費)などが発生します。物件の規模や立地によって金額は異なるため、まずは無料の「親と実家のみらい診断」で現状を確認することをおすすめします。

トータルで比較する場合と、片方しか見ない場合の違い

✕ BEFORE

「売ると税金がかかるから、残した方が得」と税金だけを見て判断

残す場合の年間コストを積み上げて計算していない

10年後に振り返って、結局どちらが得だったか分からない

◎ AFTER

「残す」の年間コスト×想定年数と、「売る」の手取り額(税引後)を並べて比較する

「貸す」場合の収支見込みもあわせて検討できる

感情面の判断と費用面の判断を切り分けて考えられる

費用シミュレーションの立て方|「貸す」「売る」を同じ土俵で比べる

空き家や実家を「貸すか売るか」で迷ったときは、印象ではなく数字で比べるのが確実です。次の手順で、両方を同じ土俵に乗せて比較します。

選択肢計算の考え方
貸す初期費用(リフォーム・原状回復)+継続コスト(管理費・固定資産税・修繕費)を想定年数分積み上げ、想定家賃収入(空室率を織り込む)から差し引く
売る売却価格から初期費用(仲介手数料・測量費用等)と譲渡所得税を差し引いた「手取り額」を算出する
残す継続コスト(固定資産税・保険料・管理費)を想定年数分積み上げる(収入はゼロ)

ポイントは、「貸す」の家賃収入に空室率を必ず織り込むことと、「売る」を手取り額(税引後)で見ることです。この2点を外すと、賃貸が実際より得に、売却が実際より損に見えてしまいます。3つを同じ年数で並べると、印象とは違う結論になることも珍しくありません。

「貸す」場合、どんな費用がかかりますか?

賃貸に出すためのリフォーム費用、入居者募集の仲介手数料、管理を委託する場合の管理費用などが発生します。築年数が古い場合はリフォーム費用が高額になり、収益化までに時間がかかることもあります。

「売る」場合、譲渡所得税はどのくらいかかりますか?

所有期間5年超であれば税率20.315%、5年以下は39.63%です。相続空き家の3,000万円特別控除(戸建ての場合)の要件を満たせば、税負担が発生しないケースもあります。詳しくは税理士にご確認ください。

判断に迷ったとき、何を基準にすればいいですか?

①立地の賃貸需要(駅からの距離、周辺相場)、②管理・トラブル対応にかけられる労力、③売却した場合の手取り額と賃貸の想定利回りの比較、この3つを確認すると判断しやすくなります。

なぜ「残す vs 売る vs 貸す」の比較は難しいのか

「残す」の相談先は空き家管理会社、「売る」の相談先は不動産会社、「貸す」は賃貸管理会社、「税金」は税理士と、比較に必要な情報がそれぞれ別の窓口に分散しています。ひとつの窓口で全体像を並べて見られないことが、判断を難しくしている一番の原因です。

「残す」「売る」「貸す」、それぞれ別の窓口に相談していませんか?

同じ土俵で比較できないと、正しい判断はできません。

行政書士×宅建士。「残す」「売る」「貸す」を同じ窓口で比較できる理由

クロフネ行政書士事務所は、行政書士と宅地建物取引士の両資格を持つ「家族資産コンシェルジュ」です。空き家管理の費用感、宅建士としての売却査定額・賃貸想定収益を、同じ窓口で並べて確認できます。税務判断が必要な場合は、提携税理士と連携してご案内します。

相続した物件がマンションの場合は
マンション(区分所有)は、管理費・修繕積立金が毎月かかり、相続空き家の3,000万円特別控除も使えないなど、戸建てとは判断のポイントが異なります。詳しくは遠方のマンションを相続したら売却?賃貸?をご覧ください。

想定事例:トータル費用を比較して判断した結果

※ プライバシー保護のため、典型的なご相談パターンを再構成した想定事例です。

実家を「思い出があるから」と残していたケース

✕ 費用を計算せずに残していた場合

固定資産税・保険料・管理費用を10年払い続けた総額を、後から振り返って初めて意識しました。

◎ クロフネに相談した場合

残す場合の年間コスト×想定年数と、売却した場合の手取り額(特別控除適用後)を並べて比較。数字を見たうえで、家族全員が納得して売却を選択しました。

駅近の実家|賃貸需要がありそうなケース

✕ 感覚だけで「売却一択」と決めていた場合

立地条件を考慮せず、税金の負担を避けたい一心で売却を検討し、賃貸に出した場合の収益性を比較していませんでした。

◎ クロフネに相談した場合

立地から賃貸需要を見込めることが分かり、リフォーム費用を含めた収支シミュレーションを提示。賃貸活用を選択肢に加えて検討できました。

最初の一歩は5分。無料の「親と実家のみらい診断」から

「残す」「売る」「貸す」の比較は、実家の現状を数字で把握することから始まります。まずは無料の「親と実家のみらい診断」で、実家の現状を整理しましょう。

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まず、親と実家の状況を数字で把握しましょう。
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実家承継ワンストップサービスの詳細はこちら:qulofune-office.jp/jikka-syoukei/
LINEでのご相談も受け付けています:lin.ee/pDFhuuj(@352jzztw)

デジタル遺品の整理や相続手続き全体について、クロフネ行政書士事務所が初回無料でご相談を承ります。
メールでのお問い合わせ・LINEでのご相談はこちらからどうぞ。

まとめ

  • 「残す」場合は固定資産税・保険料・管理費用が毎年発生します。
  • 「売る」場合は譲渡所得税がかかりますが、要件を満たせば3,000万円特別控除が使えます。
  • 「貸す」場合はリフォーム費用と仲介手数料がかかりますが、立地によっては収益化できます。
  • 費用シミュレーションは、家賃に空室率を織り込み、売却は手取り額(税引後)で比べるのが要点です。
  • まずは無料の「親と実家のみらい診断」で、3つの選択肢を比較する材料を揃えましょう。

よくある質問

Q. 費用シミュレーションはどのくらい正確ですか?

A. 想定に基づく概算であり、実際の家賃・売却価格を保証するものではありません。あくまで判断材料としてご活用ください。

Q. 「一部だけ売却」のような選択肢もありますか?

A. 土地の分筆や、建物のみの解体・売却など、物件の状況によって複数の選択肢があります。まずはご相談ください。

Q. きょうだいで意見が割れていても比較検討できますか?

A. ご相談いただけます。客観的なデータを共有した上で、Zoom家族会議サービスを通じてきょうだい全員が納得できるロードマップの作成をサポートします。

Q. 相談すると営業電話がかかってきますか?

A. かかってきません。行政書士には法律で守秘義務が課されており、複数業者に情報が渡ることもありません。

家族資産コンシェルジュ

クロフネ行政書士事務所 代表 深沢文敏 監修

行政書士(登録番号 第14130403号)・宅地建物取引士(埼玉県知事(登録)第027296号)

※ 本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の税額・収支を保証するものではありません。実際の税額計算は税理士にご確認ください。
※ 不動産の売却・賃貸支援については、提携宅建業者と連携してサポートいたします。
※ 想定事例は典型的なご相談パターンを再構成したもので、特定の個人を表すものではありません。
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