デジタル資産の棚卸しから遺言書作成までを一括で相談するには

「デジタル資産の整理も、遺言書の作成も、できれば一箇所でまとめて相談したい」——そうお考えの方へ。デジタル終活と遺言書作成は、実はとても相性のよい組み合わせです。一括相談の流れを整理します。

基本知識:デジタル資産の整理と遺言書作成はセットで考えると効率的

遺言書を作成する際、相続財産の全体像を把握することが最初のステップになります。ところが近年、ネット証券口座・暗号資産・ネット銀行など、紙の通知物が届かないデジタル資産が増えており、「財産の全体像が把握できていない」まま遺言書の作成を進めようとするケースが増えています。

そこで有効なのが、「デジタル資産の棚卸し」と「遺言書作成」をセットで進めるアプローチです。棚卸しによってデジタル資産を含む財産全体を可視化し、その情報をもとに遺言書を作成することで、漏れのない相続準備が整います。

デジタル資産の棚卸しとは

デジタル資産の棚卸しとは、現在ご自身が保有しているデジタル関連の資産・契約を一覧化する作業です。具体的には以下のような項目が対象になります。

ネット証券口座(SBI証券・楽天証券など)、暗号資産(取引所のアカウント)、ネット銀行口座、各種サブスクリプションサービス(Netflix・Amazonプライムなど)、キャッシュレス決済残高(PayPay・楽天ペイなど)、SNSアカウント(LINE・Instagram・Facebookなど)、電子書籍・デジタルコンテンツの購入履歴——これらを網羅的に書き出すことで、相続財産としての全体像が見えてきます。

棚卸しから遺言書作成までの流れ

ステップ①:デジタル終活診断(初回無料)
現在の利用状況をヒアリングし、デジタル資産として整理すべき項目を洗い出します。

ステップ②:デジタル資産一覧表の作成
ヒアリング内容をもとに、対象サービスと対応方針(解約・継続・相続)をまとめた一覧表を作成します。

ステップ③:エンディングノートへの反映
デジタル資産の情報をエンディングノートに整理し、ご家族が事後対応できる形に整えます。

ステップ④:遺言書作成
棚卸しで把握した財産全体をもとに、自筆証書遺言または公正証書遺言の作成を進めます。行政書士は遺言書作成の支援(原案作成・整理)を担います。

専門家に相談すべきケース

「デジタル資産が多く、相続財産の全体像が把握できていない」「遺言書を作りたいが、何から始めればいいか分からない」「デジタル終活と遺言書作成をまとめて進めたい」といった場合は、行政書士へのご相談が有効です。

なお、相続登記に関する手続きは司法書士の業務範囲であり、相続人間で意見が対立する場合の代理交渉は弁護士の業務範囲となります。公正証書遺言の作成については公証役場への対応が必要になるため、行政書士と連携しながら進めることが一般的です。クロフネ行政書士事務所では、必要に応じて司法書士・弁護士とも連携しながらご案内しています。

よくある質問(FAQ)

デジタル資産の棚卸しだけでも相談できますか?

はい、もちろんです。遺言書作成まで進めるかどうかにかかわらず、まずはデジタル資産の整理だけを目的としたご相談も承っています。

遺言書は行政書士に作成してもらえますか?

行政書士は遺言書の原案作成や整理の支援を行うことができます。公正証書遺言の場合は公証役場での手続きが必要になるため、行政書士が同席・サポートする形で進めます。

デジタル資産一覧表はどんな形式で作りますか?

対象サービス・アカウント名・対応方針(相続・解約・継続)・連絡先などを一覧にした表形式が一般的です。エンディングノートと連動させて定期的に更新できる形にしておくことをおすすめします。

暗号資産は遺言書に記載できますか?

はい、暗号資産も相続財産として遺言書に記載することが可能です。ただし価格変動が大きいため、取引所名・口座情報など特定に必要な情報を記載する形が実務上有効とされています。

相談から遺言書完成まで、どれくらいの期間がかかりますか?

内容の複雑さによって異なりますが、デジタル資産の棚卸しから公正証書遺言の完成まで、1〜2ヶ月程度を目安としている場合が多いです。詳しくはご相談時にご案内します。

まとめ

デジタル資産の棚卸しと遺言書作成はセットで進めることで、財産全体の漏れない把握と、ご家族への円滑な引き継ぎが実現します。「何から始めればいいか分からない」という段階でも、まずはお気軽にご相談ください。

深沢文敏・行政書士

監修者情報

深沢 文敏(ふかさわ ふみとし)

クロフネ行政書士事務所 代表|行政書士登録番号 第14130403号|埼玉県行政書士会 会員

一部上場企業を退職後、行政書士として独立。内容証明郵便の作成支援において10年以上のキャリアを持ち、年間200件以上、累計数千件の相談に対応。相続・終活・デジタル終活分野にも精通し、スカイセブンモバイル大宮店・川越店との連携による「スマホよろず相談窓口」でシニア世代の支援にも力を入れている。日本経済新聞・朝日新聞・TBS NEWS DIGほか50媒体超への掲載実績、著書3冊。
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